すそわきがの治療は皮膚科・美容形成外科・美容整形外科などで行なえます。
ではどこで治療するのが効果的なのでしょうか?
それはどんな治療をしたいか、という観点から決めるのが良いでしょう。
1.皮膚科
町中にあるような一般的な皮膚科。
アトピー、湿疹、蕁麻疹、手荒れがひどい時に行くような一般的な皮膚科でもすそわきがの治療はできます。
ただ、一般的な皮膚科で行われるすそわきがの治療は対処療法です。
臭いを軽減させる制汗剤やクリームなどが処方してもらえます。
すそわきがが軽い人なら、皮膚科で処方されるクリームなどを使用すればほとんど臭いがしない状態にすることができます。
しかし、クリームの使用をやめればすそわきが臭が復活してしまうので定期的に皮膚科に通う必要があります。
このため、すそわきがの根治治療をしたい、という人には向いていません。
根治治療をしたいのであれば美容クリニックや美容外科での治療になります。
いきなりはハードルが高い、不要な手術を勧められると怖いという場合には、一般的な皮膚科ですそわきがかどうかの検査、手術を検討したほうが良いレベルなのか、というのを診断してもらうのが良いでしょう。
2.美容形成外科・美容整形外科
わきがやすそわきがをメインに治療しているクリニックが多く、最先端のビューホット治療、ウルセラドライ治療など超音波やレーザーを使用した治療法があります。
特に美容形成外科では術後の見た目を重視し傷を残さない治療法が豊富に用意されています。
手術後に恋人やパートナーにすそわきがの手術をしたことも気づかれる心配がありませんし、何より傷を付けない治療は仕事を長期的におやすみする必要もなく、誰にも気づかれずに治療できるというメリットがあります。
すそわきが治療で保険は適用されるの?
すそわきがの治療を行う時、色々なことが気になりますよね。
誰にもバレずに手術することができるのか?
手術の後の傷跡が目立ったりするのではないか?
手術のせいで後遺症が残ったりするのではないか?
色々な不安があると思います。
中でも気にする人が多いのがすそわきが治療の費用です。
あまりにも高額な治療費だと、治療をしたくても難しくなりますよね。
治療は保険が適用されるのであればそれほど高額にはなりませんが、自費での治療になれば一体いくらになるのか分かりません。
結論から言えば、すそわきがには健康保険が適用される治療方法は基本的にありません。
わきがの場合には剪除法(皮下組織剥離法)はわきがで悩む人に多い施術法ですが、これは保険が適用されるので片脇20,000円程度で済みます。
ところがこの剪除法、すそわきがにはつかえないのです。
剪除法はアポクリン汗腺そのものを切開して取り除いてしまう手術なのですが、すそわきがはデリケートで複雑な部位にあるということで剪除法ができないのです。
最近ではレーザーや超音波を使った治療法がすそわきがでは主流になっています。
局部にレーザーを照射し、アポクリン線を除去してしまうということです。
色々な方法があり、その人によって適した術式は異なりますが、切開せずに済むことで傷口が目立たず、入院も必要ないことがほとんどです。
どの方法を選択すればよいかどうかはカウンセリングが必要です。
費用はかかりますが、自分にとって一番良い方法を選択しましょう。
すそわきがの治療法
ウルセラドライ治療
治療法
高密度超音波をわきが臭が発生している場所に照射し、汗腺の層だけに熱損傷を与え、アポクリン汗腺から出るわきが臭を減らす方法です。
最近ではエクリン汗腺と両方にダメージを与えるペアドライという治療法が多く使われるようになり、エクリン汗腺にもダメージを与えるので、多汗症で悩んでいる人にもおすすめの方法です。
超音波治療なのでメスを使わず、傷跡もつきにくいという特徴があります。
施術を受けられる病院
川崎中央クリニックなど系列病院
費用
30万円程度。
保険適用がされない治療法なので全額自費での治療になります。
1回の治療で効果が見込めなかった場合にはクリニックによっては2回目は半額というところもあるようです。
メリット
ウルセラドライ治療はメスを使わない治療方法なので傷跡が残らず、ダウンタイムも短く済みます。
施術は40分程度と短く済みますし、1回で治療が完了するため何度も通院に通う必要はありません。
翌日も休むことなく学校や会社に行くことができますので、誰にも治療をしたことを知られずに済みます。
デメリット
1回の施術でアポクリン汗腺の数を減らしてすそわきがを治療できる可能性は大体7割と言われています。
3割の人は施術を受けても陰部の臭いが改善された気がしないということです。
臭いがまだ気になる場合には2回目の治療が必要になるかもしれません。
ビューホット治療
治療法
表皮面を冷却板で冷やしながら高周波の針を汗腺の深さまで刺し、針先から高周波を照射しアポクリン汗腺やエクリン汗腺を熱変性させる治療法です。
施術を受けられる病院
川崎中央クリニック、銀座みゆき通り美容外科、ガーデンクリニックなど
費用
30万円~50万円
保険適用がされない治療法なので全額自費での治療になります。
メリット
メスも使わず皮膚の切開もしないので治療後の肌がキレイです。
翌日からすぐに運動、入浴、飲食ができるので入院の必要もありません。
翌日すぐに学校や会社に行くこともできます。
男性の陰茎部のすそわきがにも利用できます。
超音波治療や高周波治療と違い、針を刺すことでピンポイントでアポクリン汗腺へ高周波を照射することができます。
このため神経損傷や筋肉損傷を起こすリスクを大幅に減らすことができます。
治療1~2回で98%の効果も立証されています。
デメリット
ビューホット治療は細い針を陰部に刺します。
この針を刺したあとにまれに色素沈着が起こることがあります。
色素沈着はいずれ薄くなりますが、1ヶ月程度続くこともあります。
夏場で水着になる機会があるときなど時期はよく見た方が良いでしょう。
また、まれにビューホット治療をしたあとにアポクリン汗腺が復活してしまい再びすそわきがになってしまうということがあります。
必ず再発した場合には費用はどうなるのか?
1回の治療で終わらなかった場合の追加費用はどうなるのか?など、金銭面はしっかり確認しておいたほうが良いでしょう。
レーザー治療(電気凝固法)
治療法
電気凝固法は幹部に針をさし高周波電流を流すことで毛根とアポクリン汗腺を凝固させる方法です。
エクリン汗腺も凝固させることで多汗症の方にも使われる方法です。
1回の治療は30分程度です。
施術を受けられる病院
新宿御苑美容外科美容皮膚科クリニック、船橋中央クリニックなど
費用
3~12万円程度
保険適用がされない治療法なので全額自費での治療になります。
他の治療法に比べて比較的料金が安い方法です。
クリニックによっては○回コースとコース料金があるところも。
メリット
クリニックによって治療費用に差がありますが比較的安価な部類に入る治療法です。
6回フルに通ってしまうと高額になりますが、軽度の人の場合には2回でも十分効果があるため数万円で、すそわきがの治療が行えるということになり、他の方法に比べて安上がりです。
メスも使わず切開しない方法なので身体への負担が少なくダウンタイムや傷跡の心配もありません。
入院も必要なく翌日すぐに運動や入浴も可能です。
翌日には学校や会社に行くことができます。
デメリット
2~3ヶ月に一度の通院を2~6回通わなくてはいけません。
症状が重たい場合には1年以上治療にかかる場合があります。
ビューホット治療やウルセラドライ治療に比べて長期的な治療が必要になります。
また臭いを軽減させる効果はありますが、症状が重たい場合にはあまりおすすめできない方法です。
比較的軽度なすそわきがの人に向いている方法と言えるようです。
ボトックス治療
治療法
汗を抑える効果があるため多汗症の治療に使われる方法です。
汗を抑えることで臭いを抑えることもできるのですそわきがの治療にも使われます。
ボツリヌス菌という菌の毒素を弱くした注射を筋肉に注入することで筋肉の働きを低下させる働きがあります。
顔の表情筋に注射して「シワ取り」の目的でもよく使用されます。
施術を受けられる病院
湘南美容外科クリニック、銀座ケイスキンクリニックなど
費用
5~15万円(全額自費負担)・2~5万円(保険適用負担)
重度の多汗症と診断された場合には3割の保険適用で治療が受けられます。
メリット
最も大きいメリットは費用が安いという点です。
一度に30万円の治療費は用意するのが難しい人でも1回5万円×年2回の出費ならなんとかという場合には助かりますね。
また長期的に治療を受けることで筋肉が萎縮し持続効果期間が伸びるというケースもあるようです。
汗をかく夏場だけすそわきがが強くなるという人にも春先に注射しておけば効果が出るのでおすすめです。
デメリット
ボトックス治療は注射を打つだけでとても手軽なのですが、1回の注射で効果が持続するのは半年程です。
一時的な治療であり、長期的な効果は得られないため年に2回、ずっと病院に通わなくてはいけません。
長期的に通うとトータルでかかる費用は高額になってしまいます。
またボトックス治療で抑える汗はエクリン汗腺からのものになります。
エクリン汗腺から出る汗には元々臭いがないため、アポクリン汗腺から出る汗が問題になるすそわきがの場合には臭いを完全に防ぐのは難しいでしょう。
ただ、エクリン汗腺からでる汗を抑えることで蒸れ防止にはなります。