子育ての方針について意見が合わなかった
子育ての方針というのは難しいですね。これもどちらが正解というのがないからです。
子供の持って生まれた個性もありますし、住んでいる場所の地域性などもあると思います。
子供は勉強よりも遊びだ、自然に触れて好奇心を育てろ!という子育てもあれば、小さい頃から行儀やマナーはしっかり身に付けさせたい、と言う人もいます。中学受験が当たり前の地域だから、小学校4年生からガッツリ塾通いしながら、二人三脚で勉強漬けという子育てもあります。子供の創造性を育てるために、どんどん芸術に触れさせたいと言う人もいるでしょう。自分が好きなスポーツを子供にもやらせたいと英才教育しようとする人もいます。
正解は誰にも分かりません。あなたの育児がただしいか、ただしくないかというのは本人が死ぬときに「おおむね良い人生だった」と思えるかどうかではないでしょうか。
子育ての方針についてはしっかり話し合うべき
離婚したとしても、子育てについては二人の責任です。離婚したから、子育てのノータッチになるということはありません。
養育費の支払いについても、高校までではなく、大学卒業まで支払うという取り決めをするケースも多く、留学など別途費用が必要になるときにも要相談ということがあります。
離婚したあとも、面会権がありますし、子育ての方針については離婚するにせよ話し合ったほうがいいですね。
お互い、理想の子育てというのがあると思います。ただ離婚したら無関係になるというわけではないので離婚するにせよ、納得いくまで話し合うべきでしょう。
ただ、子育て方法に虐待などの間違いはあったとしても、正解と言うのがないのは心得ておきましょう。どんなに立派な大学を卒業していても、人を思いやれない人は困りますし、人を思いやることができても、自活していけない人は困るでしょう。そして親が努力をしても「馬を水辺に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない」のです。
子供の習い事についてちゃんと話しあえばよかった
子供に何を習わせるのか、というのは、結構重要な問題ですね。
例えばバレエは、お金がとてもかかる習い事です。発表会のたびに10万20万とお金がかかります。
ピアノだって毎月の月謝は1万円くらいしますし、昇級試験や発表会のたびにお金がかかります。
野球やサッカーもユニフォームやシューズ、道具代などがかかりますし、何より土日の応援や試合のたびの車だしなどが必要になります。お母さんだけのフォローだけではなく、お父さんの活動がかなりメインになります。
子供に何を習わせるかで、家計にも大きな影響を与えますし、家族の暮らし方にも影響がでるわけですから片方だけの意見で安易に「習わせるわ~」とすることはできないでしょう。習い事を何歳から始めるか、どのくらいお金をかけるかなどは真剣に家族会議をおおなわなくてはいけない問題なのです。
離婚後、子供の習い事はどうなる?
離婚をすると、共働き夫婦の場合には単純に収入が半分になります。また家族ぐるみでの協力が必要なスポーツの場合には母親一人でフォローしていくというのが厳しい場合も多いです。
多額の費用がかかるような習い事も、負担は大きくなります。というのも、養育費にも相場がありますから、相手が納得していないにも関わらず、高額の費用が発生する習い事の分まで費用を負担しろとは言えないからです。費用を負担してもらうためには、しっかりとした話し合いが求められます。
フルタイムで働きながら平日の習い事の送迎は難しいですし、子供が習い事を続けることを強く希望している場合にはそのフォローをどうしていくか、子供とも話合わなくてはいけないでしょう。
子供の習い事についてちゃんと話しあえばよかった、と後悔するのは良いのですが、今から話し合わなければいけないことが山ほどありますよ。
夫の親が子育てに口を挟むのがイヤだった
勿論、躾をまったくしていないとか、子供を放置して遊び歩いているとか、育児放棄、虐待にあたるような行為をしているときは別の話です。しかし、夫の親であれ育児にあれこれ口を出す権限はありません。
ただ、頻繁に夫の親に預けている場合は別です。実際に子育てを担っているのですから、子育てに口を出す権限があるでしょう。共働きで、子育てを手伝ってもらっているのに、口は出すなというのは筋の通らない話ですね。
親が子育てを実際にしていた時代と、現代は大きく差があります。その当時、最も良いと言われていた育児法も今では通用しないことがあります。例えば歩行器などは当時は大絶賛されたものですが今では使用しないようにと言われるものの代表です。
数年で育児の常識は変化するので、子育ては実際にメインでしている人に任せるのが良いでしょう。外野はごちゃごちゃ口出ししてはいけません。
夫の親に物申すのは夫の役目
夫の親があれこれ口出してきて鬱陶しい時、これを調整するのは夫の役目です。「自分たちの考えがあるんだから、見守って欲しい」「こういう理由でしていることだから、口出ししないでほしい」「育児の常識は変わったんだから、これが正しい方法だ」など、妻と夫の親が上手くやっていけるように調節しなければいけないのです。
例えば「栄養豊富だから」と1歳に満たない子供にはちみつを与える。「泣いて可哀想だから」とチャイルドシートを使わずに車に乗せる。「欲しがっていたから」とご飯の前にも関わらずお菓子を食べさせる。「食べれば治る」とアレルギー食品を食べさせる。「私の時代はこうしてた」と箸やスプーンなどを共有しミュータンス菌をうつす。
こうした育児方針の違いは、妻が伝えても「生意気だ」となります。なぜなら自分は夫という子供を育て上げたという自信があるからです。調整するのは夫の役目であり、それができないのは非常に情けないことですね。
子供との会話が少なかった
共働きで働いていると、帰宅後にやらなくてはいけないことがたくさんあります。積極的に家事を負担してくれる旦那さんなら良いのですが現代の日本ではまだまだ希少価値の高い存在と言えるでしょう。
仕事から帰って、家事をして、学校の書類に目を通して……「やらなくちゃいけないタスク」は山積みですからそれを一つ一つ片付けていれば、とても子供との会話の時間は作れません。
子供との会話をするためには、どこかで時間を捻出しなければいけません。これには旦那さんの協力が必要不可欠です。何もかも自分で背負ってしまうと、子供との会話というのはどうしても削られてしまいます。夫婦とは二人で荷物を分け合わなくてはいけないのですから一人で何もかもやろうとしてはいけません。
これからの生活はどうするのか?
離婚後にお子さんの親権がどちらになるのかは分かりませんが、あなたが引き取って育てる場合には、ますます忙しくなるでしょう。今まで以上に色々な負担が増えるからです。
意識して、子供との会話の時間を作らなくてはいけません。ただ、長い時間おしゃべりをすれば分かりあえるのかというとそうではありません。
一日に会話をするのが10分でも、相手と向き合っていれば濃密な10分になりますから、十分に心の交流が可能です。だらだらテレビを見ながら、ああでもないこうでもないと芸能人のスキャンダルを語り合っても心の交流にはなりませんね。
交換日記をつける、手紙を書くなど会話以外の部分でも愛情を伝えて、本当の会話をしていかなければいけません。
離婚後に親権を持たない場合には、できるだけ多く面会する機会を持つ必要があります。現在心が離れてしまったのなら、少しずつ時間をかけて取り戻さなくてはいけませんね。
過保護でなんでもやってしまった
子供を愛おしく思う気持ちが分かります。誰だって我が子は愛おしいでしょう。大切に思って、大事にしたいと思うのは当然です。
でも、だからと言って過保護にするのは違います。子供はいずれ一人立ちして生きていかなくてはいけません。順当にいけば、あなたは子供より先に死ぬのです。残された子供が、たった一人でも立派に生きていけるようにしなければいけないのです。親の役目とは一人で子供が生きていけるようにすることです。
道を整備して、石を取り除けば、子供は真っ直ぐ楽に歩くことができますが、転ぶ経験も、立ち上がる経験も、上り坂も知らずに生きてしまいます。いざ道を整備してくれる人がいなくなったとき、一人で生きていけなくなってしまいます。
柔らかな虐待
柔らかな虐待という言葉をご存じでしょうか?過保護にするというのは、一見きちんと育児をしているように見えても子供から育つ力を奪っているということで虐待の一種なのです。
子供が育つためには失敗をすることが大事です。その過程で傷つくことがあっても、失敗の仕方を学ぶために必要なのです。
とはいえ、今まで過保護に育ててしまったものをいきなりスパルタに方向転換というのも難しいですね。今まで何もしなくて良かった子供が、いきなりサバンナに放りだされてもあっという間にえじきにされてしまうだけでしょう。
子供とよく話あいながら、程よい距離で見守るということを覚えなくてはいけません。いずれ子供は一人立ちしていくですから、その日に備えて、子離れする準備を進めていきましょう。
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